通告に従い、反対討論を行います。今議会に提出された議案には全て賛成ですので、請願8件、陳情31件について、委員長の報告どおり決することに反対をします。

 さて、現代日本の「格差と貧困」の根源にあるものは何でしょうか・・一つは、社会保障制度の大改悪で、それは社会的弱者を憲法に保障された社会保障制度そのものから除外する意図をもった大改悪です。そしてもう一つは、小泉内閣以降の新自由主義路線=規制緩和路線です。とりわけ、労働法制の大改悪が、人間を人間扱いせず、使い捨てにする社会にしている問題です。

 今議会に提出されている請願・陳情には、その二つの問題に関るものが多く出されており、県議会としてはそれを採択することを求めるものです。

 まずは、陳情第86号「社会保障関係費の2200億円削減方針の撤回を求める意見書の提出について」は、採択するよう強く求めるものです。

 さる727日、岡山県の医師会をはじめ県下の医療関係者が総結集した岡山県国民医療推進協議会が主催した「地域医療崩壊阻止のための決起大会」が「2200億円削減断固反対」のスローガンを掲げて盛大に開催されました。集会では、「岡山県では既に地域における医療の崩壊は始まっている」「これ以上の医療費削減は、地域医療を完全に崩壊させる」と深刻な声が出され、来賓として出席していた自民党の国会議員の方々も「頑張る」という決意を表明されていました。

 この陳情は、そうした内容をそのまま反映したものであり、そうした医療関係者の声を県議会が不採択にするなどということは、絶対にあってはならないことではないでしょうか。

小泉内閣以来、社会保障予算の自然増さえ認めず、2002年度には3000億円、0307年度までは毎年2200億円ずつ削減し、すでに年間14000億円が削減されました。その結果、医療、年金、介護など社会保障のあらゆる分野で、負担増と給付削減が押し付けられ、社会保障から排除される多くの人々を生み出し、国民のくらしを圧迫し、不安を広げています。こんなやり方はもう限界です。

 そもそも日本の総医療費はGDPの8%、サミット参加8カ国で最下位です。政府が、国民の命と健康をまもる責任を果たし、高薬価や高額医療機器などにメスを入れつつ、歳入・歳出の改革で財源を確保するならば、公的医療保障を拡充し、高齢化や医療技術の進歩にふさわしい規模に充実することは可能です。

 以上の立場から、私は本陳情の採択を強く求め、さらに社会保障関係の陳情を全て採択するよう求めるものです。

 次は、陳情第54号「働くルールの確立を求める意見書の採択を求めることについて」、陳情第73号「貧困の連鎖を断ち切り、市民生活を底上げすることを求める意見書の採択を求めることについて」の2件についてです。

 先日私は、「私たちのまち・岡山を考える市民の集い」に参加し、作家の雨宮処凛さんの講演「プレカリアート・・若者たちの現実と反撃」を聞く機会がありました。プレカリアートとは「不安定な労働者」という意味で、現在の非正規雇用・日雇い派遣問題などの本質をえぐった意義深い講演でした。

 先般、岡山労働局が発表した資料によれば、労働者派遣が製造業まで拡大された結果、製造現場での派遣労働者の死傷者が急増していることが明らかになりました。労働者派遣の規制緩和が、ものづくりの現場に大変な事態を引き起しているだけでなく、そこで働く人の命まで脅かしているのです。

1986年に労働者派遣法が施行され、たび重なる規制緩和がくりかえされてきた結果、派遣労働者は321万人へと急増しています。

 今日の貧困の根底にあるこうした労働の破壊と非正規雇用の拡大を根本的に見直すことは、日本社会が直面する重要課題です。とりわけ、派遣労働者の権利をまもり、非人間的な労働実態を改善することは、緊急課題となっています。

 その立場から、岡山県議会としても国に向けて意見書を挙げるべきだと考え、本陳情の採択を求めるものです。

 最後に陳情第84号「議会基本条例の策定を求めることについて」ですが、一言意見を申し上げ、継続審査の態度をとるものです。

 地方議会の権限は地方自治法の第2節第96条に明記されています。そして、「地方議会の位置づけの確立と向上」の課題は、全国議長会でも議論され、地方自治法も重要な改正が行われていることは周知の通りです。今地方議会に求められていることは、こうした既に定められている法律や条令に基づいて、議会が議会の役割を果たすかどうかです。

 そうした点で、いま我々議会にとって必要なことは、現在我々に課せられている責務をキチンと果たすことであり、現在岡山県議会においても議論されている政務調査費問題、出県旅費問題、国内外の視察問題など、さらには本会議での一問一答方式や事前協議制の導入など懸案の課題を解決し、議会としての責任を果たすことだと考えます。

  また、県当局において「総括」が議論されている「チボリ問題」では、当局の責任だけでなく、「議会の責任」についてもキチンと総括がなされなくてはなりません。

それらは今の法律や条例で十分出来ることであり、新しい条例を作る必要はありませんし、意味もないと考えます。その立場から、継続の態度を取るものです。

 以上で討論を終わります。

以上

 

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