国の悪政から県民の暮らしを守る県政を

08年秋の県知事選挙の意義と日本共産党の政策

2008922日・日本共産党岡山県委員会

(はじめに)

後期高齢者医療制度の廃止を求める高齢者や医療関係者、原油急騰に対して抗議の操業停止や抗議デモに立ち上がった漁業関係者など自民・公明政治への怒りの声は岡山県下でも急速に広がっています。

こうした中、地方自治体が、住民の福祉の向上をめざすと言う「自治体の本旨」を発揮し、国の悪政から住民の暮らしを守る防波堤の役割を果たすことは極めて重大となっています。

10月に行われる県知事選挙は、岡山県政をこうした「自治体の役割」を果たす県政に転換していく大事な意義を持った選挙です。

 

1、     県民の目線から見た石井県政の問題点

<国の悪政を県政に持ち込む>

@   国の国民いじめとたたかうかどうかは、自治体の首長の資質に係わる重要な問題です。

後期高齢者医療制度について、岡山県の医師会など医療関係者、老人クラブなどからこぞって「今すぐ廃止を」の声が上がっています。しかし、石井知事はこの「後期高齢者医療制度」について「従来の老人保健制度の諸問題を解決し・・国民皆保険制度を将来にわたり持続可能なものとするため、現役世代と高齢者で、ともに支え合う制度」として絶賛し、県民の怒りの声に背を向ける姿勢をとり続けています。

また、障害者の方々を始め福祉関係者から法律が出来る前から「直ちに見直しを」の声が出されている障害者自立支援法について、全国に先駆けてその仕組みを県の障害者医療制度に導入し、障害者への自己負担を強要するなど国の悪政を持ち込む姿勢に終始しています。

A   こうした国言いなりの姿勢は、県民の暮らしと県財政にも大きな害悪を与えています。

 石井知事が全国の旗振り役をした「三位一体の改革」は、結局300億円を越す地方交付税の削減という結果となり、県民の暮らしと県財政を大変な危機に陥れています。

 国の全国的な大型開発路線に乗って石井県政は「陸海空の結節点」構想を打ち出し、高速道路の整備、「玉島人工島」建設、岡山空港の滑走路3000m化などの大型開発を推進してきました。3000mの滑走路はほとんど利用されないなど無駄な大型開発が、岡山県財政に大きな負担となっていることは計り知れません。

B   また、総務省の指示のもと、石井県政は78市町村を27市町村にするなど全国平均以上の合併を強行しました。さらに、石井知事が全国の急先鋒で旗振りする「道州制」は、合併で27になった市町村を、さらに半分以下に合併することを前提にしたもので、市町村関係者からも「これでは地方が疲弊するばかりだ」と言う声が広がっています。

県民の暮らしと地方自治・地方財政を守るためにも、国の悪政の言いなりの県知事ではなく、県民の立場で国とたたかう知事の誕生が求められています。

 

<県民に犠牲を転嫁する「財政危機宣言」>

@   62日に石井県知事が唐突に発表した「財政危機宣言」と8月に発表された「財政構造改革」(素案)は、312年の自らの失政を棚にあげて、県民と市町村に犠牲を強いるものです。

今回の岡山県財政危機をもたらした責任は、@国の「三位一体の改革」の名による地方交付税の大幅カットや、従前から続いている国直轄事業負担金の有無を言わさぬ押しつけなど国の責任、A県財政再建の取組が待ったなしの状況にあることは10年前から分かっていたにもかかわらず、三次にわたる行財政改革に取り組みながら、チボリへの税金投入に固執し続けるなど無駄遣いを続けてきた石井県政312年間の失政があります。

A   県単独の医療費助成制度など県民生活や市町村の事業と深く関わる「一般行政施策費」は今回118億円削減となり、石井知事の12年間のもとで、57%も削減されたことになります。これは到底容認できないものであり、早速撤回の声が上がっているのは当然です。

B   県庁職員・教職員の定数削減と給与カットも全国最悪のもので、石井知事の「行財政改革」は、ある意味では、職員・教員定数の削減と給与カットの歴史といっても言い過ぎではありません。これでは、「住民福祉の向上に寄与する」と言う県政本来の役割が果たせなくなります。

C   日本共産党は、石井知事の「財政危機宣言」を撤回し、いくつかの選択肢を提示し、時間をかけて、県民・職員・議会の間でキチンと議論する手法を提案しています。

 

<悪政をあおる「オール与党」の責任は重大>

県民世論を二分した苫田ダム問題やチボリ問題など県政の重大問題について、また、県単独の障害者医療制度の自己負担導入など県民の暮らしに係わる問題で、岡山県議会は日本共産党を除くオール与党で知事を支えてきました。

それだけでなく、チボリ問題では、最後まで税金投入をあおる態度をとってきたのです。

今回、自民党・公明党・民主党などは石井知事を推薦しない態度をとっていますが、それは単に「4選阻止」「石井知事は相談しないでことを進める」と言った個人批判が中心で、国の悪政を持ち込む石井知事の姿勢を批判しているわけではありません。むしろ自民党などは、「税金を湯水のように使っていた昔の県政に戻れ」といっているほどなのです。

こうした「オール与党」の責任を問うことは、県民本位の県政に転換する上で大事な課題となっています。

 

2、     県民要求実現と県財政再建は両立できる

 日本共産党は、地方財政危機の根源にメスを入れれば、県民要求実現の財源を確保しながら、財政再建をすすめることは可能だと提案します。

 

<財政危機の根源にメスを入れること>

そのための第1の方策は、国の地方いじめや無駄遣いの是正、岡山県では長野前知事と今の石井県政による無駄遣いを正して、財源を確保することです。

@      交付税を元に戻すことをはじめ、国の地方いじめの「三位一体の改革」をあらためさせること(約300億円)

A      国の大企業優遇税制を改めさせること。国の大企業減税により岡山県ベースでも、毎年120億円規模で税収減となっており、これを元に戻すことは、県財政の再建に不可欠です。

 

<ムダ遣いに根本からメスを入れる>

@      国の大型開発のツケを県財政にしわ寄せするようなやり方を改めさせること。苫田ダムの余剰水量への立て替え金(毎年5億円)、国の責任である本四架橋の借金返済のための地方負担(毎年26億円)、国の建設事業を県にしわ寄せする国直轄事業負担金制度(166億円)の廃止など。

A      吉備高原都市の売れ残った土地の問題、吉備高原に広大な土地と建物を有し、管理費は約16000万円と研究費の倍近くになるような生物化学研究所の廃止など、長野県政時代の無駄遣いに根本的なメスを入れること。

B      光量子科学研究などの基礎研究は、本来、国の責任です。石井知事は財政難にも関らず、光量子科学研究所を設立しました。こうした不要不急のものは止めるべきです。

 

<「家計に軸足」を置いた予算編成で景気を回復し、税収を上げる>

 日本共産党は、「大企業優遇の財政支出」を、「家計を暖める財政支出」に転換し、個人消費を拡大して景気を回復させることを提案します。こうすれば自然に税収が増え、財政再建の道筋も見えてくるからです。

 岡山県の産業構造は水島コンビナートの輸出産業中心になっており、その結果、世界的な金融・経済危機が岡山県の景気と税収に直接影響するという構造的な欠陥をもっています。

 コンビナート偏重でなく、地場産業、中小企業、地元商店街の振興、農業と農村の再生をはかり、岡山県の産業構造を正常なものにすることは、税収を増やし、県財政の財源確保に必要なことです。

 

3、     日本共産党の重点政策

 日本共産党は、県民要求実現へ、次の重点政策を提案します。

@      後期高齢者医療制度の廃止を国に求めます。後期高齢者医療制度の保険料の減免制度を県独自で創設します。国保料(税)の引き下げのため、県独自の補助制度を拡充します。

A      原油急騰、物価高から県民の暮らしと中小業者・農林水産業者を守る緊急対策とそのための補正予算を講じます。

B      乳幼児医療費無料化制度を小学校卒業まで拡充します。障害者自立支援法の応益負担撤廃を国に求め、県独自の利用料軽減を行います。県の障害者医療制度の自己負担をなくします。

C      ワーキングプア、ネットカフェ難民など「格差と貧困」問題の解決を県政の重要課題にします。県としても若者の雇用確保に全力を尽くします。

D      コンビナートに依存した輸出中心の産業構造を転換し、地元中小企業、地場産業、地元商店街の振興を図ります。

E      米の価格保障・所得保障などで農家の暮らしを守り、農業の再生と農村の振興を図ります。

F      小・中・高の全ての公立学校で、35人以下学級を実現します。「私学の危機」打開のために、私学助成の大幅増を進めます。

G      「焼却一辺倒のごみ対策」を転換します。地球温暖化対策のため、水島コンビナートへのCO2排出規制を強化します。

H      財政危機を理由に県民の暮らしの圧迫をしない県政への転換を図ります。そのために、石井知事の「財政構造改革プラン」と「全国最悪の県庁職員・教職員の定数と給与削減」を根本的に見直しします。

I      石井知事の「道州制」構想の推進とそのための市町村合併の強行は止め、地域の共同体を大切にする県政を進めます。

J      平和な郷土岡山をめざし、日本原自衛隊基地での日米合同演習の中止を求めます。

 

4、     県政の転換へ、県民の大きな共同を

<県政での共産党の役割@・・石井県政と対決>

日本共産党は、長野県政の3期目から今の石井県政に至るまで、県知事選挙において候補者を擁立してたたかってきました。各政党が、その時々に、与党・野党を変遷する中でも、一貫して県民の立場から、自民党県政と対決してきたのです。

議会での論戦でも、苫田ダム問題など国と県の圧力に屈せずに戦う住民とともに、断固とした論戦を展開してきました。

こうした共産党の論戦は「県民の立場で筋を通す共産党」として、各方面から共感が広がっています。

 

<県政での共産党の役割A・・幅広い県民との共同で県政を動かす>

チボリ事業が終結を見ましたが、これは「第3セクターのレジャーランドに税金の無駄遣いはやめよ」という住民運動と日本共産党の論戦が県政を動かした結果と言えます。

乳幼児医療費の無料化の拡充も、お母さん方や医療関係者の声と運動と結んだ日本共産党の県議団・市町村議員団の粘り強い議論が大きな力となり、0歳児だけだった無料化が、今では小学校入学までに拡充されてきました。

  この間の県知事選挙で、「民主県政をつくるみんなの会」の候補者が、「チボリ事業への税金投入はやめよ」「子どもの医療費無料化の拡充を」などを公約として掲げてたたかいましたが、こうした知事選挙での論戦も県民要求実現の大きな力となったと言えます。

 

<今こそ共同の輪をいっそう大きく>

 2度にわたって政権を投げ出す自民・公明政治の行き詰まりは明白です。また、国政で「政権交代」しか言わない民主党は、県政ではオール与党で石井県政を支えており、』その責任は重大です。

 こうした国の悪政から県民の暮らしと地方自治・地方財政を守るため、今こそ県民の共同の輪をいっそう大きくすることが求められています。

 この度の知事選挙では、日本共産党は「国の悪政から県民の暮らしを守る県政への転換」を掲げて、共同の輪を広げて奮闘する決意です。

以上

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